2022年度

 第57代理事長

  高橋 諭吉

はじめに

 青年会議所とは、「奉仕・修練・友情」の三信条のもと、明るい豊かな社会の実現のために、品格ある青年経済人が 集まり、日々活動を行っています。具体的には、社会的課題の解決のために、地域を盛り上げるための活動や様々なボ ランティア活動に積極的に取り組んでいます。

日本青年会議所は、「新しい日本の再建は我々青年の仕事である」という責務のもと、1951年に日本に誕生しま した。そして、時代の変化によってその時々に直面する地域の課題解決に向けて、1967年に日本で355番目の 青年会議所として、一般社団法人箕面青年会議所(以下、JCI箕面)がここ箕面に誕生しました。

本年、JCI箕面は創設55周年を迎えることとなりました。これまで箕面市の明るい豊かな社会を実現するため に、共に協力し合い友好関係を築かせてもらっている関係各位、そして創始から現代までJCI箕面を牽引されてき た先輩諸兄へ感謝の意を示す重要な年となります。

現在、箕面市内の船場地域においては、北大阪急行線の延伸に伴い、市民ホールや生涯学習センターなど様々 な新たな施設の建設、そして大阪大学外国語学部の移設など、まちの再編が着々と進んでいます。特に、大阪大 学の移設においては、外国籍の講師や学生の移住によって外国籍の人口が増加しており、地域一帯の国際化が進 んでいます。船場地域を核として、箕面国際フェスティバルといった国際化を意識したお祭りも開催され、すで に国際化が進んでいる小野原地区をはじめ、市内全体に国際化の機運が高まっています。今後、箕面市として国 際化の要素を取り入れた様々な取り組みが進むことが予想されます。これによって、異文化理解や国際交流の発 展、さらには国際的なビジネスの繋がりも出てくることになります。

 そして、現在も続く新型コロナウイルスのような感染症の拡大や、南海トラフ巨大地震といった急な自然災害の発
災など、今後も思うように活動が出来なくなる可能性も想定し、新たな時代に対応した活動を進めなくてはいけませ
ん。

これらの時代背景に沿った地域の課題解決に向けて、JCI箕面としての使命をしっかりと自覚し、『Let‘s Move On! To A New Era.~新時代へ~』をスローガンに掲げて、新しい時代にメンバー が一丸となって突き進んでいく必要があります。

次の5年に向けて、関係各位への感謝の意を込めて

本年、JCI箕面は創設55周年を迎えます。55周年実行委員会が主となり、60周年に向けた中期ビジョ ンを掲げるとともに、次年度以降へ継承し、メンバー全員の方向性を一つにまとめる必要があります。そして、 日頃から友好関係にある、地域の皆様や各種団体、近隣各地の青年会議所、姉妹関係にあるペニンシュラ青年会 議所、敬愛すべき先輩諸兄の皆様への感謝の意とともに、今後のJCI箕面の方向性をしっかりと内外へ示さな くてはいけません。

そこで、今年度は55周年記念式典を開催し、これらの皆様へ感謝の意を示し、今後のJCI箕面の60周年 に向けた方向性として、中期ビジョンの発表、歴代理事長の紹介、50周年長期ビジョンに対する中間検証を行 います。加えて、55周年記念事業として、市民と箕面市内に在住の外国籍の方々を交えた国際交流事業を開催 し、コロナ禍で海外に渡航できない現状であっても外国籍の方々と交流を深め、国際的な友好関係を深めます。 同時に、外国籍の方々には箕面市の魅力を改めて発見してもらい、より多くの方に広げてまいります。

一般社団法人箕面青年会議所 第57代理事長 高橋諭吉

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55周年という節目の年に、箕面の船場地域の国際化という新たな時代の流れを捉えて、新たな時代に対応し たJCI箕面の方向性を示してまいります。そして、関係各位へしっかりと感謝を伝え、これからも引き続き友 好関係を続けるとともに、異文化交流を進めることで、今まで以上に様々な人種や団体との関係を広めてまいり ます。JCI箕面はこれらを通じて、お互いを理解し、友情を育むことで、まち全体を明るく豊かにします。

新型コロナウイルス蔓延による影響を乗り越え、新たな時代に適応した地域社会を創造する 令和3年度の箕面市ステップアップ調査の結果によると、箕面市の子供たちの課題として、学校外で1日あた り2時間以上運動している子供たちの割合が、全国平均が56%に対して、箕面市は16%ということが明らか になっており、運動不足や体力の低下が進んでいます。新型コロナウイルスの蔓延という要因も加わり、この状 況が今後もさらに悪化していくことが予想されます。このままでは、子供たちの健康面や精神面で様々な影響が 出てくることが考えられ、健全な成長の妨げにも繋がります。これらを防ぐために、子供たちに運動の機会を提

供する必要があります。 昨年は、東京オリンピック・パラリンピックが開催され、国民にたくさんの感動と希望を与え、スポーツの力

によって、コロナ禍の暗い世の中を明るく照らしました。こうした背景の中、箕面市の子供たちのスポーツへの 機運が高まってきている今、子供たちに運動の機会を提供し、青少年の健全育成を担ってまいります。

一方で、青年会議所という組織は、常に地域の課題解決のためにイノベーションを起こし続けていく必要があ ります。そこで、「わんぱく相撲箕面場所」では、これまでたくさんの子供たちに礼節を学ぶ機会を提供してまい りましたが、この先5年を見据えて、さらにこの大会を大きく成長させるべく、JCI箕面だけでなく、様々な 団体に関わっていただくことができるように、今までの大会をしっかりと検証し、「わんぱく相撲箕面場所」を地 域他団体へ移管を目指します。よって、本年は、移管先候補団体との共同で開催してまいります。

また、わんぱく相撲だけではなく、子供たちがスポーツする楽しさを学び、たくさん体を動かすことのできる、 チームワーク意識を持って取り組むことのできる新たな団体スポーツ事業を地域他団体と連携を組み、実施して まいります。

さて、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、献血者数の減少に伴う医療現場の血液不足を解決すべく、JC I箕面が昨年から地域団体と連携を組み、取り組んでいる「箕面市合同献血事業」を行っています。本年も、ま だまだコロナ禍で、血液不足が続くと考えられることから、本献血事業を継承してまいります。一般の方から一 人でも多くの献血希望者を募り、血液不足で困っている人々の助けになれるよう寄与してまいります。

現在、箕面市では国際関係の学校等も多いことから、世界90ヶ国、2,000人以上の外国籍の方々が住ん でいます。大阪大学外国語学部の船場地域への移設や、小野原地域をはじめとして他の地域の国際化も進んでき ています。こうした中で、JCI箕面はペニンシュラ青年会議所と姉妹締結を結び、本年で50周年を迎えます。 新型コロナウイルス蔓延の影響により、双方メンバー同士の渡航や交流が不足している現状を受け、両青年会議 所間のメンバー同士でITを駆使した交流事業を行い、両青年会議所間で姉妹青年会議所としての関係性をさら に強化してまいります。

こうした様々な取り組みを通じて、子供たちが運動する習慣を持って、心身ともに健やかに育っていくこと。 そして、血液不足に苦しむ方を救い、感染症が拡大する中でも、血液が不足しないような社会を作っていくこと。 さらに、姉妹青年会議所との交流を深めて、青年経済人として国際化を進め、新しい時代に対応したまちづくり を進めてまいります。

ニューノーマルな組織をつくる

四年前の大阪北部地震の爪痕がいまなおまちの一部に残る中、昨年夏は大型台風による大雨や土砂災害が発生 し、被害に見舞われた方々も多数いらっしゃいます。そのような自然災害や地震災害が発生しても対応できる組 織としての体制を整え、地域団体の一員としてしっかりと災害啓発活動を進める必要があります。

よって、一昨年、社会福祉協議会と協定を結び、様々なところで災害に強いまちづくりを進めるための連携を 取っていますが、引き続きその関係を継承し、今後の地域での災害啓発活動や高齢の方々などへの支援に協力し、 地域のために活動してまいります。

また、長期化するコロナ禍において、今後の組織運営はニューノーマルな対応をしていく必要があります。 具体的には、既に導入している各種会議へのハイブリッド参加を認め、メンバー全員が積極的に参加することが できる組織の構築を図ってまいります。それにより、急に参加困難な状況に見舞われても活動しやすい状況を構 築し、各種会議、定例会などの動員数強化に繋げてまいります。また、昨年、大阪府下の青年会議所として初め て認定を受けた「育LOM」をJCI箕面内にて推進し、今後子育て中のメンバーが気兼ねなく各種事業、会議 に参加しやすくする体制づくりを目指してまいります。さらに、家族との時間を削って青年会議所の活動に励ん でいたメンバーが、家族との時間をつくってもらうことができるような活動のあり方を模索してまいります。

災害や感染症に強い組織づくりを進め、子育て世代や様々なメンバーが活動しやすい組織を構築し、新たな時 代に対応した青年会議所の体制を構築し、地域の模範となる組織に変革してまいります。

様々な視点を持つメンバーを集結させて持続可能なまちづくりを進めるリーダーを育成する

明るい豊かなまちづくりの運動を広めていくために、何よりも大切なことは組織力です。組織の力が欠けてし まうと、企画している事業が地域に与える影響も小さくなってしまい、明るい豊かな社会の実現という目的達成 が困難になってしまいます。JCI箕面は、JC歴の長いメンバーが卒業していっており、日本青年会議所や国 際青年会議所への出向経験が多いメンバーも減少しつつあり、これからの組織を率いていくリーダーを育成し、 組織としての経験値を補う必要があります。

よって、性別、年齢、国籍問わず他業種にわたって活躍する青年経済人を対象とした会員拡大活動を行い、様々 な視点を持つメンバーを組織に迎え入れ、活動や運動の幅を広げてまいります。また、組織を率いていくリーダ ーを育成するにあたり、近隣青年会議所との合同定例会、交流事業を開催し、コネクションを広げるとともに、 様々な青年会議所の活動を学び、真のリーダーとしての自覚を養います。

また、持続可能なよりよい組織を作るために、SDGs17の目標についての学びを深め、得た知識を組織づ くりに活かすとともに、次の新しいメンバーにしっかりと継承してまいります。さらに、SDGsが終了を迎え る2030年以降も、我々の使命として持続可能なまちづくりを進めてまいります。

SDGsの現在の17の目標、さらには次の目標が掲げられた際にも、組織として次の世代が持続可能な目標 を継承していき、今後も組織力を高めてまいります。

むすびに

私にとって青年会議所とは、「奉仕・修練・友情」の三信条のもとで、地域に貢献するとともに、自己成長する場で

あり、様々なメンバーとの交流を深める場であると認識しています。特にその中でも、現役メンバーはもちろんのこ
と、地域の皆さんや各種団体、先輩諸兄との関係を深めることができる青年会議所の活動は、自分自身にとって大き
な宝です。この素晴らしい青年会議所という、先輩諸兄が培ってきた54年間の歴史を継承して、次世代に受け継い
でいくのも我々現役メンバーの責務です。そして、いつまでも、地域が明るい豊かなまちでいられるように努めてま
いります。

コロナ禍が長引き、まだまだ先の見えない世の中は続きますが、今年のスローガン、『Let‘s Move O n! To A New Era.~新時代へ~』を掲げ、メンバー全員で同じ志を持つことでベクトルを一つ にし、地域のために新しい様々な取り組みにチャレンジし、新時代を築いてまいります。

【スローガン】
『Let‘s Move On! To A New Era.~新時代へ~』

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【基本理念】
敬意、初心を忘れずにニューノーマルな時代へ進む
【基本方針】
全員一つになって同じ方向へ向かって進む

【行動指針】
1次の5年に向けて、関係各位への感謝の意を込めて

2新型コロナウイルス蔓延による影響を乗り越え、新たな時代に適応した地域社会を創造する

3ニューノーマルな組織をつくる 4様々な視点を持つメンバーを集結させて持続可能なまちづくりを進めるリーダーを育成する